第3章 肉体的な悩みの解決のために

 
第1節 自分の病気の悩み

 病気というものも、人生においては何度か経験するのが普通でしょう。そして、この病気の事で悩む時もあると思います。病気とは、心身が不調になる事ですが、まずこの原因について考えてみましょう。
 病気の原因は、大きく分けて二つに分けられます。一つが、精神的な原因であり、もう一つが肉体的な原因です。そして、この両者の比率はと言うと、現代の西洋医学の常識とは違って、ほとんどが精神的な原因によるものなのです。それぞれについて説明しましょう。

 まず、精神的な原因による病気についてですが、これの内容を大別すると、第1に霊的な憑依現象によるもの、そして第2に自分の心の中の葛藤が原因となっているもの、第3にはそうした病気が現れてくる事が予定されている場合があります。

 第1の霊的な憑依現象の場合については、いわゆる悪霊と呼ばれる地獄で苦しんでいる霊達や動物霊ですね。彼らが苦しさのあまり、地上に生きている人々に憑依する場合があるんです。憑依された人は、自分の肉体の中に他の悪霊が入るものですから、その肉体は両方の霊の影響を受けるようになります。そして、こうした地獄霊というのは例外なく苦しみの中にいるわけですね。そうすると、その苦しみやその霊の持っている性質が肉体の方へも投影されてくるのです。

 つまり、心臓病で亡くなってその苦しみから逃れる事ができずに地獄で苦しんでいるような霊が憑依してくると、急に心臓が痛んでくるんです。病院へ行けば間違いなく心臓病と判定されるでしょう。また、人間霊だけではなく、動物霊による場合もあります。彼ら動物も現在のように人間に直接殺されたり、あるいは環境を破壊される事によって間接的に殺されていますと、人間達に対して恨みの念を持っているわけですね。たとえば、蛇や狐などは非常に多いのです。なぜなら、彼らの心の性質として、非常にしつこく、復讐し易いのですね。さっぱりとしていないので、ちょっとひどい目に会うとすぐに復讐してやると思うのです。

 こうした動物霊の憑依による病気も相当あるんですよ。たとえば、皮膚病ですね。皮膚がヌルヌルとしてただれるような皮膚病はほとんどは虫類の霊の憑依ですね。彼らの皮膚はヌルヌルですね。この性質の影響が出てきているんです。また、リウマチという病気も蛇などが巻き付いて来てからだが自由に動かなくなる病気です。風邪という病気でさえ、虫の霊の憑依なんですよ、彼らがインフルエンザなどのビールスとともに憑依してくるわけですね。ですから、急に寒気がしたり、熱が出たり、鼻水が出たりするんです。そして、次から次へと移っていきますね、これは次の人へと憑依して行っているからです。だから伝染するわけです。ビールスだけなら、そんな物、大気中に無数にいます。しかし、これに感染する人としない人がいるのは、憑依を受ける人と受けない人がいるからなんですね。

 しかし、もっとも恐ろしいのは、精神分裂と呼ばれるような精神病ですね。これは、悪霊による完全憑依現象なんです。つまり、自分の中に数人の悪霊が入れ替わり立ち代わり入ってくるわけです。そして、それぞれ勝手な事をしゃべったり、行ったりするわけですね。こうした悪霊は何百年も前に死んだ霊ですから、時代遅れの習慣や風習などをやりますし、地獄で苦しみ悶えていますので、そのために自制心などまるっきり無くなっております。欲望の虜になってしまうのですね。こうした霊が数人、常時その人を操るようになると、本人の意識はまったく隅に追いやられてしまうんですね。そして、自分で自分がわからなくなってしまいます。自分がしゃべっているのか、悪霊がしゃべっているのか、自分で行動しているのか、悪霊に操られているのかわからないんです。こうなると、非常に危険ですから、隔離する必要があるわけですね。精神病院行きです。

 第2に、自分の心の中の葛藤が原因となっている場合ですが、良く知られている例ではストレスと言うのがありますね。ストレスが原因で神経性胃炎になったり、胃潰瘍になったり、ノイローゼになったり、狭心症になったりする事は誰でもご存知の事と思います。私達の心というのは、非常に大きな力を持っていて自分の肉体に病気を造る事すらできるんです。癌という病気もこれなんですね。自己処罰などの念が体の中に癌細胞を生み出すんです。ですから、私達は常に明るい、さっぱりとした心を持つようにしなければならないのです。暗い心で悩みを抱いてばかりいると、その原因の結果として病気という反作用が現れてくるわけです。

 第3には、人生のある時点で病気が予定されている場合もあるんです。たとえば、ヘレン・ケラーですね。彼女は、三十苦と言って目も耳も口も不自由になりましたが、こうした事は実は予定どうりの事であったのです。彼女は7次元という高級霊界から出た光の天使であるのですが、このときの使命が、全国の、そして後世の身体障害者に希望を与えるという使命を持って生まれてきたんですね。現在、アメリカで活躍しているホーキング博士も同様の使命であると思います。

 こうした人達は、今回この世に生まれてくるときに、先天的あるいは後天的に自分の体に障害が現れるように計画してきているわけです。そんな馬鹿なという方もいるかも知れませんが、本当の事なんです。私達の肉体というのは、日々刻々と変化しているんですね。細胞は、絶えず死滅しては、また新しい物が生まれてきているんです。細胞や血液、内臓などの肉体自体も生きているんですね。肉体というのは、生き物の集合体なんです。そして、こうした生き物を秩序正しく制御し、統制しているものがあるわけです。それが、私達の魂の一部なんですね。私達考えたり感じたり、おもに思考をする部分とは別にこうした肉体を制御する部分を持っているんですね。

 そして、この部分が自分の肉体を創っているんです。まあ、遺伝という情報に基づく部分もかなりあると思うんですが、それ以外にはこうした肉体を制御する魂の部分が影響しているのです。たとえば、顔つきというのもこの働きに依るんです。たとえば、凶悪犯はやはり凶悪そうな顔つきがありますし、穏健な人は柔和な顔立ちをしていますね。これはもともとそういう顔つきであったのではなく、その人の生き方がそれに応じた顔を創って来たのです。結局、自分の想いが自分の顔を創っているんですね。

 それで、この肉体を創造する部分にあらかじめ肉体の障害の計画をしておいて生まれてくると、その時期になるとそうした病気や障害を起こすわけです。他だ、本人の思考する部分の意識は過去の記憶を一切消されていますから、突然、病気や障害が自分にふりかかってきたように思うわけです。そして、そうした厳しい境涯の中でどれだけ有意義な人生を送れるかを試すわけですね。前述のヘレンなどはそれ以上に、他の人々の模範となるような生き方をする事を計画していたわけですね。

 以上が精神的な原因による病気の場合ですが、これがほとんどなんですが、あと肉体に起因する病気もあることはあります。事故や怪我などもそうですし、そうした傷が化膿して起きる病気もあります。こうしたものは肉体から起きる病気であると思います。このような様々な要素が複雑に融合されて私達に色々な病気が巡ってくるわけですね。

 そして、大切なことはこのような病気の時に私達がなすべき事は何かという事ですね。いたずらに心を悩ませ、葛藤の中に沈む事ではないわけです。こうした境涯の中で、これに負けず、さらにこれを跳ね返すような生き方を期待されているのです。病気そのものはね、どうする事もできないかも知れません。でも、心まで病気になってはいけないんですね。病気の中で健全な心を守り、明るく、希望を持って生きる。これが大切なんですね。普通の人と同じように、出きればそれ以上に明るく、強く生きられたとき、今回の人生は成功であったといえるんです。これを目標に生まれてきているわけです。

 ですから、こうした人々には私は悩んでいては行けませんよと言いたいんです。それでは意味がないんですよ。そのような境涯を乗り越える事を期待されているんですよ。と、言いたいのです。

幸福への扉 第3章「肉体的な悩みの解決のために」より抜粋

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