2.適齢期の人たちの恋愛

 次に、適齢期の人たちの恋愛に関する悩みについて考えてみたいと思います。

 
@結婚相手の選択の悩み

 まず、結婚相手の選択に対してのいろいろな悩みがありますね。そして、これが最も多い悩みであろうとも思います。
 結婚ということは、今までの交際ということとはまるっきり事情が違うということですね。つまり、交際の間は遊びですね。余暇の時間を相手と共に過ごしていたんですが、結婚すると家庭にいる間中ずっと一緒にいなければならないわけです。また、期間的にも普通、数十年にも渡る間の長期的なおつき合いになるわけですからお互いがうまくやっていける相手を選択しなければなりません。

 このときに問題となるのが、どの相手と結婚すれば幸せになれるかがわからないということですね。この悩みが一番多いと思うのです。
 これには、家庭というものの単位で考えてほしいんです。つまり、二人が結婚して新しくできるものは家庭ですね。新しい家庭ができるわけです。この家庭においてより幸福感の多い家庭を作れそうな相手を選択することです。

 このためにはね、自分の現在の好みだけではダメなんです。私は面食いだからハンサムな人だ良いとかだけでは失敗します。あるいは、お金ですね。お金持ちなら良いとかいうのもまずダメですね。なぜなら、結婚して家庭に入って長い間つき合うことを考えていないから、結婚後いろいろな気に入らないところがでてくると、その欠点でよい点をうち消してしまうことになります。プラスマイナスゼロかあるいはマイナスになってしまいます。この結婚は失敗だったと思い始めます。

 ですから、自分の性格というものをよく考えて自分と一緒に家庭を作ると良い家庭ができそうな相手を選んでほしいのです。たとえば自分が内気で内向的な人なら、相手もそんな人なら家庭はどうなるでしょう。たぶん、ひっそりとした家庭になり、その子供たちも内気で元気のない子に育つでしょう。だから、こういう場合は逆に相手は活発でエネルギッシュな人を選択した方が良いわけですね。この逆もありますね。二人とも出たがり屋だと落ち着きのない家庭になりますし、子供もそういう子に育ちますから、相手は落ち着いてドンと構えたような人が良いわけですね。

 こうしていくと、お互いの欠点が補われておくわけですね。そして、長所が消えていくかと思えばそんなことはありません。長所は長所でちゃんと両方の中にありますから、欠点を補いながら長所を生かすような形になるわけです。このときにね、自分の長所を阻害するような人でないことも必要ですね。たとえば、自分の長所は明るくさっぱりとしていることだとすると、相手と会っていても話が全然合わず、黙り込みがちになる相手であっては自分の美点が消えてしまっているわけですね。これではいけないわけです。相手に自分の良いところを自然に見せられる人がよいのです。こうした夫婦の良いところが全面に出ている家庭はね、子供の成長には非常に良い環境なんですね。子供は親の影響を強く受けますから、お互いの美点が輝いている家庭はすばらしい子供を作ることが可能ですね。

 次に、一番大切な心構えを言っておきますと、自分の心構えとしては相手をより幸せにできる人を選ぶということです。なぜなら、新しい家庭を幸せなものにしようとするならね、この家庭には幸福感がなければいけませんね。この幸福感は自分のものだけではダメでお互いの幸福である必要があります。でも、残念ながら自分が幸福になるかどうかという点は非常にわかりにくいんですね。なぜなら、相手の結婚後の態度や待遇やその他いろいろな要因で変わってきますから予想が難しいんですね。「どの人が自分を一番幸せにしてくれるか」という視点で見ると全然わからないですね。それが普通なんです。

 でもね、ここで視点を変えて相手を幸福にしてあげられそうな人を選んでほしいんです。なぜならね、この家庭が幸福であるためには相手も幸福であるはずですね。自分の幸福は外因によって決定される部分が多くてわからないのですが、相手の幸福を決定する部分の多くを自分が占めているわけです。だから、自分がどれほど相手を幸福にしていこうかという気持ち次第で相手の幸福は大きな差が出るわけですね。やはりね、幸福というものは偶然、そうなるものではないわけですね。家族を幸福にしたいと思って行動する人があって初めて可能なんです。家庭を幸せなものに、楽しいものにしていこうと努力していくところに築かれていくものなのです。

 結局、結婚の相手としてはまず、自分の性格をよく観察してみて良い点、悪い点を認識してください。そして、その欠点を補えるような長所を持つ異性でかつ、自分の美点を損なうことのない人をリストアップしてください。そうして、最後にその候補者の中から自分が配偶者となって相手を一番幸福にしてあげられそうな人を選んでほしいと思うのです。こうして選ばれた相手はね、80%以上の確率でいわゆる運命の赤い糸で結ばれた相手だと思いますよ。

 これはね、真実なんです。読者の皆さんがどれだけ信じているかわかりませんが、この世と呼ばれる世界の他に現実にあの世と呼ばれる生命エネルギーの次元の世界があるわけです。そして、私たち人間の本質はこの生命エネルギーなんですね。この生命エネルギーが肉体という衣をまとってこの世という物質の世界の中で特異な体験をしているのが現在の私たちの本当の姿なのです。そして、何度も何度もこの世に生まれては死に、あの世に還り、またこの世に生まれるという生命の循環をしているのです。これが輪廻転生ということですね。

 実はこの霊界において、私たちが今回の人生についてある程度の人生計画を立てて来ているのです。そして、この計画の中には自分がどんな両親の元に生まれ、どのような環境に育ち、誰と結婚し、誰を子供として育てるかということも計画の上で生まれてきているのです。ただ、結果はそのとおりいくかどうかは分かりません。結果はやってみなければわからないんですね。それは、本人の選択や周りの影響などによって計画からズレが生じる場合があるからです。しかし、どんな人でも必ず人生計画というものを持って生まれてきています。この中には仕事や家庭のことも当然入っています。

 こうした計画通りに人生を歩むということがその人にとっては理想的な人生であるはずですね。だから、本当はこの筋書きを知らされているといいんですが、それでは努力も進歩もないわけですね。答えを知らないから試行錯誤が始まり、努力が続けられてうまくいけば問題を解くことができる実力が養えるわけです。だから、この世ではあの世の記憶や過去、自分がこの地上に生まれた記憶などは一切消されての誕生となります。一種の修行なんです、人生というのは。そうすると、非常に難しいですね。誰かがアドバイスや指導してくれないとなかなか予定通りにはいきません。

 そのために、守護霊というものが誰でも例外なく1名はついているんです。この守護霊というのは、普通本人の魂の兄弟とも呼ばれる霊で他人の霊ではありません。人間には潜在意識と呼ばれる意識が存在することは皆さんご存じでしょう。この潜在意識はいったいどこにあるんだと思いますか。頭の中や体の中にはないんです。そんなところにあったら潜在意識ではなくて、顕在意識になってしまいます。これこそが実は守護霊と呼ばれる部分に他ならないんです。この世ではない生命のエネルギーの世界の自分自身の意識があるわけです。つまり、私たちは肉体に宿るとき、全体の10%から20%の部分の生命エネルギーを使って生まれて来るんです。残りはちゃんと霊界に存在しているんですね。こうした部分が守護霊を努めて地上に出ている自分を導くわけです。

 ですから、人生計画に決めた結婚相手にはこの守護霊が普通は必ず会わせてくれます。何らかの形で会わせてくれますから、後は本人がその人を選ぶかどうかですね。まあ、もちろん相手も選んでくれなければなりませんが。でも、普通はお互いの守護霊の導きにより結ばれるのが普通なんです。なぜならね、この相手というのはね、やはりね、本人とよく合うんですね。性格的にお互いが非常に魅力を感じるんです。当然ですね。あの世において既に結婚の約束をした仲なんですから。そうした相手ですから、きっかけさえできれば、自然と結ばれる場合が多いんです。

 しかし、あの世で約束した相手だから幸福になるとは限りませんよ。これはお互いの想いや行為によって決まるんです。それが幸せを呼ぶようなものなら幸福になれるし、そうでない場合は不幸になります。原因と結果の法則ですね。この厳密な法則の下にあるんです。こうしたこともね、参考として、覚えておいてほしいと思います。

幸福への扉 第1章「愛情、恋愛の悩みのために」より抜粋

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